主の目に隠される事はない。

2008年7月15日備忘録再び。

<「時効」よ止まれ>「犯人が笑っている」 母無念 娘に報告できない
7月14日23時54分配信 毎日新聞

時効成立の30分前、胸を押さえる川田五十鈴さん=2008年7月6日午後11時半、石丸整写す
 遺影の前の時計が、殺人事件の時効(15年)が成立する7日午前0時に迫っていた。

【関連動画】時効になった瞬間、遺族が思いを語る http://video.mainichi.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48227968/48227968peevee179130.flv?inb=yt

 兵庫県伊丹市公営住宅にある川田五十鈴さん(60)宅。「警察からの電話か?」。川田さんは、ちょっとした物音を電話と勘違いした。この日を迎える自分がどうなるか怖くて、1週間前には「いっそのこと、私を捕まえて刑務所にでも入れてくれる?」と警察に電話したほどだった。

 「毎日毎日、今日捕まるか、今日捕まるか……。ダメ、だったね」。時計が0時を指したとき、たまっていた思いを吐き出すようにしゃべり始めた。

 「やっぱりなあ、犯人も娘と同じ目に遭わせてもらいたい。時効というのはね、犯人を救うようなもんやね。娘にどう報告するんですか。犯人は今ごろ笑っているでしょう。『やったー』って」

 川田さんの一人娘、美佐和さん(当時19歳)は、93年7月6日午後10時半ごろ、自宅から男に電話で呼び出されて外出。翌7日午前2時半ごろ、約3キロ離れた駐車場にあった黒焦げの乗用車のそばで遺体で見つかった。刺殺された後、可燃性の塗料をかけられて火を付けられていた。

 美佐和さんが赤い車に乗ったという目撃があり、自宅から東京都内で使われているゴミ袋が見つかったことから、川田さんは東京出身の若い男に殺されたと信じている。

 「警察に言いたいのはな、1人でいいから専従捜査員を置いてほしかった。みんな転勤して、説明も振り出しからだもの」。時効成立の夜、その翌日も警察からの連絡は何もなかった。神戸地検尼崎支部からは9日付で封書がきた。「▽被疑者 氏名不詳▽罪名 殺人、死体遺棄▽処分区分 不起訴」。そう記された処分通知書だけが入っていた。

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 房総半島ののどかな山村に、時効で逃げ切った男(72)が住む。要塞(ようさい)のように高い壁で囲んだ平屋で妻と暮らす。監視カメラらしい12台が、近づくものを拒む。時効についてインターホン越しに聞くと、「お断りします」と野太い声で答えた。

 男は78年8月、警備員として勤務した東京都足立区立中川小学校で、夏休みに出勤した教諭の石川千佳子さん(当時29歳)を殺害し、遺体を同区内の自宅床下に隠した。遺体の上に暮らしながら、93年に時効が成立した。

 ところが、区画整理で自宅の立ち退きが決定。「整地で遺体が出てくる」と、04年8月に警察に殺人を告白した。刑事裁判に付されることはなかったが、遺族は損害賠償請求訴訟を起こした。民事の請求権は20年で、告白時を起算点とすれば可能だったからだ。

 男が東京地裁に提出した陳述書には、弁解と責任転嫁の言葉が並ぶ。

 「自首する気持ちは起きなかった。ばれた時に死のうと考え、ばれない様にした」。「『何も恐れる事はない』と心の中で繰り返すうち、事件を思い出さなくなった」。これまで地裁、高裁17回の口頭弁論に一度も出廷せず、代理人の弁護士が促しても、遺族への面会、謝罪を拒み続けている。

 石川さんの弟憲さん(57)は悔しさをにじませる。「いつまでたっても処罰感情が薄れることはない。年がたてばたつほど思いは強くなり苦しむ。声を上げれば、『いつまで言っているんだ』と言われるし、心の中にしまい込むしかない」【石丸整、宮川裕章、和田浩幸】

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 未解決事件の遺族たちは、「時効」を恐れ生きている。親族を殺された悲しみを抱えながら、犯人の権利を保障する時効が、さらなる苦しみを与える。時効制度の今を問う。

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記者の目 未解決事件、「風化」押しとどめよう=大坪信剛

最終更新:7月15日0時26分


ソース:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080714-00000016-maiall-soci


わたしは自ら省みて、なんらやましいことはないが、それで義とされているわけではない。わたしをさばくかたは、主である。

だから、主がこられるまでは、何事についても、先走りをしてさばいてはいけない。主は暗い中に隠れていることを明るみに出し、心の中で企てられていることを、あらわにされるであろう。その時には、神からそれぞれほまれを受けるであろう。 <コリント人への第一の手紙 4章 3、4節>


主はすべてを喪失した者の祈りを顧み その祈りを侮られませんでした。

<詩篇 102篇 18節>